「到着篇」

ないもの
はこび。

愛媛からきた、トイレットペーパー。
宮城からきた、缶ジュース。
大阪からきた、乾電池。
愛知からきた、酢。
鹿児島からきた、いも焼酎。
富山からきた、クスリ。
栃木からきた、ポテチ。
新潟からきた、餅。
神奈川からきた、シャンプー。
東京からきた、中国製の扇風機。
北海道で作っていない工業製品や食糧品は、
本州からもってくるしかない。
逆に、北海道産の野菜は北海道でしか作れない。
だから本州の消費地に"輸出"できる。
そうだ。
物流って「ないもの」と「ないもの」の交換なんだ。
必需品も嗜好品も、人以外、運べるすべてを。
北海道550万人の生活のために大地を奔走。
わたしたちはJR貨物です。

掲載日 2019年7月17日
掲載紙面:北海道新聞 15段

Creative Director / Copy Writer:池端 宏介
Designer:名畑 文草

【企画制作・池端の一口メモ】
食の宝庫、一次産業が強い反面、北海道は製造業が弱い。よって日用品をはじめ雑貨などは本州から貨物列車が運んでくることになる。おつかいを頼まれた「北海道くん」のイラストでシンボリックに表現した。