「走るぜ篇」

走るぜ2020

アスリートではない。だけど走っている。
タスキではなく、コンテナをリレーしている。
箱根は越えないが、青函トンネルは越える。
往路。いや「上り」は、主に北海道産の野菜を運んでいく。
復路。いや「下り」は、主に日用品を運んでくる。
最長列車である札幌から福岡まで、運転士は全員で15人。
走る人間は孤独だ。気を張っている。
沿道で手を振ってくれるひと、見えてます。
SNSで励ましてくれるひと、届いてます。
走るからには、誰だって目標がある。
無事に、完走したい。
昨日のランより、1秒でも更新したい。
あのひとを、よろこばせたい。
そういえば「目標」って、英語だと「ゴール」だ。
それぞれのゴールに向かって、さぁ2020 を走ろう。

掲載日 2020年1月1日
掲載紙面:北海道新聞 15段

Creative Director / Copy Writer:池端 宏介
Designer:川尻 固広
Photographer:高坂 秀和

【企画制作・池端の一口メモ】
読ませる元日広告。東京オリンピックイヤーの幕開けと貨物輸送の前向さとを掛けて表現。その後すぐに世の中がコロナでしっちゃかめっちゃかになってしまい、時勢の難しさも感じる一作になった。