2022.11.04 JOURNAL|SUSTAINABILITY

北海道の食とデザイン経営〜RE HOKKAIDO FOODS

“全国各地の生産者や加工業者が、時代に適応する形で次々とブランド化に成功していて、確立され過ぎてしまった「北海道ブランド」が、そのイメージを新たに出来ていないのではないか。”

“事業者の芯を捉え、軸を太く持ちながら伸ばしていく。そこから見つめ直し、発展の道筋をつける。そしてブランドづくりや、コミュニケーションを続けるためにデザインはどう役に立つか。”

そんな2つの考えが集まり、テーマとして背負ったプロジェクト「RE HOKKAIDO FOODS」は、さっぽろ産業振興財団の事業としてスタート。

参加事業者40社中11社が、デザインコースに参加し4回の面談を経ながら、商品や事業の課題整理、ブランドづくりの計画/戦略を作り、バイヤーズマーケット北海道やフードストアソリューションズフェアでの新しい商談機会へと進むなかで、デザイン会社が6ヶ月間伴走するというもの。

「既存のマーケットや売り方ではなく、新しいお客様と出会うにはどうしたらいいか。」

「新しい商品を作ったはいいものの、どう伝えていけば最適なのか。」

「地域に根ざした企業としての、商品作りとはどう考えていけばいいのか。」

当たり前ですが各事業者の課題はそれぞれにあり、その解決手段も異なります。
私たちは独自のメソッドである「STATEMENT DESIGN®️」をベースとして、3つの視点で取り組んでいきました。

“それを何のためにやるのか”
“そのためにはどう在るべきか”
“それを続けていくためには”

この視点を考えていく中では、自社のこれまでの取り組みや特長、そして経営者の熱量の高い想いが紐づいてきますし、その会社で働く人や事業に関わる人の「なぜそこで働くの?」にも応える”独自の姿勢”を生み出すことができたと思います。
その独自性がお客様とコミュニケーションするデザインの根幹にもなり、表現の一貫性を作り出すことに、つながっていくのです。

これまでとは、ちがう。
次の北海道の食ブランドへ。

「RE HOKKAIDO FOODS」プロジェクトのステートメントにもあるように、表面的なデザインだけではなく、これからの北海道の食ブランドを考える上で必要なすべてのことにデザインはアプローチするべきだと考えています。
その全てを我々がデザインすることはできないので、これからの北海道をよりよくしていく種を蒔いていければと、改めて思ったプロジェクトになりました。

すべての事業者とのやり取りや、企画書の一部も公開しています。
デザインの前後左右に関わる方の、参考になれば嬉しいです。(小林 元)

RE HOKKAIDO FOODS WEBサイト
https://rehokkaido.com/

STATEMENT DESIGN®️
https://improvide.co.jp/statement/