2022.08.08 PROJECT

まちのビジョンに向けて、共に考え創るブランドマーク

BRAND STYLE GUIDEPLACE BRANDINGWORKSHOP

OVERVIEW

令和4年に室蘭市は、開港150年・市制施行100年を迎えます。
この記念の年をきっかけに、室蘭を見つめ直し、
未来に向けて「新しいまちのイメージ」を発信するプロジェクトを実施しました。

「室蘭が好き。みんなで創る、住み続けたいまち」というまちのビジョンを出発点に、
「市民が参加できるデザイン」を目指し、デザインに必要なことを3つ整理しました。
1.「室蘭らしさ」があること:具体的には「海・産業・山」のバランスが良いところ 2. 人を動かすデザインであること:まちのビジョン「みんなで創る」を体現できること 3. デザイン会議の成果を取りこむこと:現在の「みんなが好きな室蘭=MY室蘭」を表現すること

ブランドマークは2021年11月に決定後、室蘭市役所の名刺や封筒、
室蘭市の施設や図書館のスタンプなど、まちのあらゆる場所やシーンで活用。
またマークをつくるワークショップは、教育の現場でも導入され、
これからのまちのイメージを「みんなで創る」デザインとして展開されています。

市民とつくる
デザインフロー

「みんなで創る」を実現するために、①みんなの代表として組織された会議体「まちのデザイン会議」での話し合い、②まちのデザイン会議の進捗状況をみんなに報告する「室蘭ブランドタイムズ」の発行、③みんながデザインの過程や決定に参加できる「市民投票」を実施し、デザインの過程を共有することを大切にしました。

まちのデザイン会議

新しいまちのイメージ発信=室蘭のブランド化に向けて取り組む、幅広い世代の市民で組織する会議体が「まちのデザイン会議」です。ブランドマークづくりを中心に議論を重ね、対面でのワークショップやzoomでの開催など約8ヶ月の活動となりました。

室蘭ブランドタイムズ

「まちのデザイン会議」の進捗状況を共有する定期レポートです。たくさんの方に取り組みを知ってもらえるように、市営施設や店舗、公式HPなどで配布・掲載。会議の進捗とともに、室蘭ブランドタイムズの紙面デザインも発展していきました。

ブランドタイムズを読む→

市民投票

マークに描かれているモチーフは未来に伝えたい室蘭の資源について市民の人気投票で選ばれた上位3つ「白鳥大橋」「室蘭やきとり」「地球岬」です。ブランドマークやカントリーサインのデザイン案を3方向制作し、市民投票にて決定しました。

MY室蘭マーク

まちづくりにとってとても大切なものは、市民のみなさんが「好きな室蘭」。私たちは観光スポットだけではなく、通学路から見える風景や工場の様子、食べ物など、日常のなかで好きなところ・コトも、まちの魅力として考えました。“室蘭市民のみなさんが好きな室蘭=MY室蘭” とし、ブランドマークを「MY室蘭マーク」と名付けました。

成り立ち

室蘭のまちの基盤となる「海・産業・山」を表現したボルトを軸に、「MY室蘭」がつながって展開されていくようなイメージでデザインしました。

位置付け

これからのまちの新たなイメージと魅力を発信するマークの位置づけは、市章と同じ。まちのイメージをつくっていく役割があります。

ムロラニックカラー

まちの会議メンバーと“MY室蘭はいったいどんな色だろう?”と考え、MY室蘭マークに使用する色をつくりました。それを、ムロラニックカラーと名付けています。

C100/M73/Y17/K0
R0/G76/B143
#004C8F

C86/M80/Y60/K0
R62/G71/B91
#3E475B

C100/M40/Y90/K8
R0/G111/B71
#006F47

C10/M75/Y100/K0
R221/G95/B13
#DD5F0D

C20/M17/Y100/K0
R216/G199/B0
#D8C700

C17/M77/Y48/K0
R208/G89/B100
#D05964

C87/M94/Y28/K0
R66/G47/B116
#422F74

グリットシステム

ブランドマークはボルトを始点にしたグリットで設計されています。

オリジナルMマーク・展開

会議メンバーがワークショップで作成した“わたしの好きな室蘭=MY室蘭”をイメージしたオリジナルMマークは、それぞれ考える好きな室蘭を伝えていく役割があり、それをバリエーションとして使用できます。基本のデザインも、ロゴタイプのみ、縦組みや横組み、モチーフの数などシーンに合わせて使用しやすいように展開しています。
公式ダウンロードはこちらから→

ガイドライン

「ブランドマークをきっかけに、これからのまちのイメージを一緒につくってこう」というメッセージを込めています。魅力的にマークを使うためのルールを設定し、一緒にまちのことを考え、マークを育む気持ちになるガイドラインを目指しています。
公式ダウンロードはこちらから→

カントリーサイン

新しいまちのイメージを伝えるために、室蘭市外から来る方を迎え入れるカントリーサインにもMY室蘭マークのデザインが反映されています。

MY室蘭ムービー

MY室蘭マークの生い立ちがわかる映像作品も制作。室蘭らしさにあふれる、何気ない日常を描き、「まちのデザイン会議メンバーと協力して制作した背景」も込めています。音声収録では中学生メンバーにも参加してもらいました。

story

室蘭の海にかかる白鳥大橋。
その先の大黒島に沈む夕日は
私たちに元気をくれるようです。

そんな景色を見ていると、ふと思いました。
「10年後のこのまちに、
どのような未来をつくっていけるのだろう?」

四季が巡ることも、
緑が変わらないことも教えてくれる山々。
まちに囲まれる海、
そして歴史と産業をつなぐ港はこのまちの魅力です。
夜に光り輝く工場群から、
まちが動いているのだと実感します。

私たちの暮らしからはいつも、
そんな室蘭らしい風景が見えます。

「私は室蘭やきとりが好き」
「みたらの海から見る夕焼けが好き」
「幻想的なほたるの里が好き」
「夜の測量山を見て。まるでお城のようで大好き」
「優しさであふれている室蘭の人々が好き」

それぞれの日常にある「好き」がつながり、
一つのマークになりました。
それが「MY室蘭マーク」です。

みんなの「好き=MY室蘭」が
このまちをつくってきました。
そしてこれからの室蘭をつくっていくのです。

室蘭の地形や歴史を支えてきた港、工場、を表現しました。
これからも歴史が長く続いて欲しいと、願いを込めています。
断崖絶壁が続く「地球岬」は
展望台から太平洋を一望できる景勝地。
地球のまるさを感じる、壮大な風景が人気です。
海や植物のイメージと、
室蘭のキャラクター「くじらん 」を組み合わせてつくりました。
大好きな、山や海、室蘭の自然の豊かさを表現しました。
桜の風景と、春にやってくる転勤族や学生を歓迎する、
市民の温かいイメージを重ねました。
「白鳥大橋」は、市民の生活を支える欠かせない存在です。
白鳥が翼を広げたような、柱にかかる大きなワイヤーが特徴。
ライトアップの美しさは市民にも観光客にも人気があります。
MY室蘭の海や、海に浮かぶ浮きをイメージしてつくりました。
霧、夕焼けから海につながるイメージ、夜景を組み合わせました。
大好きな夜を照らす白鳥大橋のライトアップの様子です。
車が走っているのがポイント。
「室蘭やきとり」は市民のソウルフード。やきとりなのに「豚肉」。
洋からしをつけるのが、室蘭市民の定番。
鉄のまちで働く労働者を支え続けた歴史の味です。
断崖絶壁が続く「地球岬」は
展望台から太平洋を一望できる景勝地。
地球のまるさを感じる、壮大な風景が人気です。
室蘭の海にかかる白鳥大橋と、まちを囲む山をイメージしています。
室蘭の明るい朝のイメージと、たくさんのまちのいいところを、
色とりどりの線で表現しました。
大好きな学校から見える、海、朝日や夕日です。
山の曲線や波がうたれる様子で、自然豊かな室蘭を表現しました。
蛍の見える風景、人の和気あいあいとした様子、
朝焼け、海、をイメージしています。
大好きな、海、空、山、桜のイメージを組み合わせました。
協力的で優しい室蘭の人々と、心をまっすぐにしてくれる
室蘭の自然のイメージを組み合わせました。
モチーフは、市民の人気投票の上位3つ、
「白鳥大橋」「室蘭やきとり」「地球岬」です。
イタンキ浜に座って海を眺めていることを想像し、
室蘭の海を表現しました。
MY室蘭の夕日と、白鳥大橋のライトアップを表現しました。
海、工場、山、が揃っている様子を表現しています。
鉄のまちをつなぐ、海、山、夕陽、道路の要素を組み合わせました。
「白鳥大橋」は、市民の生活を支える欠かせない存在です。
白鳥が翼を広げたような、柱にかかる大きなワイヤーが特徴。
ライトアップの美しさは市民にも観光客にも人気があります。
「室蘭やきとり」は市民のソウルフード。やきとりなのに「豚肉」。
洋からしをつけるのが、室蘭市民の定番。
鉄のまちで働く労働者を支え続けた歴史の味です。
白鳥大橋、夜景、海、山などの風景と、
元気がもらえるまちのイメージを組み合わせました。
大きく広がる海や空、山をイメージしています。
白鳥大橋にかかる、空や海をイメージしました。
大黒島の夕日、白鳥大橋、かもめ、山を組み合わせ、
地球岬から見える海岸線の丸みをイメージし、斜めに表現しました。
白鳥大橋とかもめ、山の要素を組み合わせてつくりました。
室蘭の山が好きなので、山の曲線で線を結んでいます。
海、山、花などの要素と、霧など、
日により表情を変える室蘭の景色をイメージしています。
工場の煙や霧、白鳥大橋、イタンキ浜、
室蘭の街並みをイメージし、組み合わせました。

たくさんのアイデアや意見が1つのデザインとして形になり、デザインの工程を感じられてとてもうれしかったです!

自分の知らない室蘭を会議メンバーとの交流を通して気づくことができました。改めて室蘭が好きだと実感しました。

デザインの活用方法を考えていく様子を学びました。今回つくったデザインは「室蘭」を照らす明かりになると思います。

自分の住んでいる室蘭のことをより深く知る良い機会になりました。ブランドマークをデザインする一員になれてすごく誇らしいです。