2023.11.09 PROJECT

新規事業の立ち上げとデザイン

OVERVIEW

「TRIPATH PRODUCTS」は、北海道石狩市に本社を置く 金属加工会社「株式会社トリパス」が長年培ってきた 金属加工の技術を使い、2019年に立ち上げたプロダクトブランドです。

初回の打ち合わせは2018年の年末。
自分たちの技術をどのような方向で生かすことができるかと、 オリジナルの新規事業の立ち上げを模索している最中でした。 ママさんダンプからキャンプ用品まで候補は本当にさまざま。

その中でも印象的だったことは、好きだからこそ、 こだわりがあり憧れをもてるものを作ろうという情熱。
そして何よりも楽しもうという姿勢です。

ブランドの中心にいるのは、営業部長の片山さんと工場長の中山さん。
(工場長の中山さんはKVのモデルも務めていただきました!) お二方の仕事に対する熱量はもちろん、さらにブランドを盛り上げているのは、
キャンプ/アウトドア/ファッション/デザイン/アートといった興味関心。
その感度の高さから最初の開発品である焚き火台「GURU GURU FIRE」が 生まれていきました。

この情熱が本業の金属加工会社と、よい循環が生まれると良いと考え、 会社名が入るブランド名「TRIPATH PRODUCTS」を提案しました。
片山さん、中山さんたちの取り組みの背景をしっかりと伝えることを大切にしています。
そしてその「好き」からはじまった背景から「タノシメタル」という合言葉をつくっていきました。

取り扱い店舗の推移

"TRIPATH PRODUCTS" is a product brand launched in 2019 by Tri Path Co., Ltd, a metalworking company headquartered in Ishikari City, Hokkaido, using metalworking technology cultivated over many years.

Our first meeting was at the end of 2018.
Tri Path Co., Ltd, was in the process of exploring the directions in which they could apply their technology to initiate a new and original business, considering a wide range of possibilities from snow shovels to camping equipment.

What was most notable in that meeting was their passion to create products with a sense of dedication and admiration, all driven by their love for what they do. And, above all, their determination to have fun in the process was remarkable.

At the heart of the brand are Mr. Katayama, the sales manager, and Mr. Nakayama, the factory manager.
(Mr. Nakayama, the factory manager, also served as the model for the key visual!) Aside from their passion for their work, what makes the brand even more exciting are their interests in camping/outdoors/design/fashion/art.
This finely-honed sensitivity led to the development of their first product, the "GURU GURU FIRE" bonfire stand.

We thought that it would be ideal if this passion could bring about a good cycle within Tri Path Co., Ltd,'s core metalworking business, and therefore we proposed the brand name "TRIPATH PRODUCTS", which includes the company's name.
We believe it is crucial to convey the background of the efforts put in by Mr. Katayama and Mr. Nakayama.
We also created the watchword "TANOSHIMETARU" (to have fun with metal) based on the the essence of this brand, which has its roots in “SUKI” (liking).

PROJECT START

中小企業における、新規事業の難しさは
いくつかあると考えています。

・既存事業において蓄積された価値を活かすこと
・アジャイルな開発のなかで、ブランドを開発すること
・限られた予算のなかで、注力するポイントを絞ること

挙げていけば切りがない厳しい条件のなかで、
私たちが大切にしたことは「既存事業にもつながる
影響をつくりだすこと」。

金属加工という業界を捉えていくなかで、
特有の事情や起こり得る課題に対する解決策、
新たな売上をつくるだけの新規事業ではなく、
これからの会社の成長エンジンになるために何が必要か。

私たちは「タノシメタル」というキーワードをつくり、
STATEMENT DESIGNを進めていきました。

We believe that there are several difficulties faced by new businesses operated by small and medium-sized enterprises.

・Leveraging the accumulated value of existing businesses
・Developing a brand with an agile development process
・Focusing on specific points of interest while working with a limited budget

While working under severe constraints that are too numerous to mention, we continued to value the importance of "creating impacts that will have an effect on existing businesses".

As we considered the metalworking industry and its solutions to unique circumstances and potential challenges, we decided that we do not want to create a new business simply to generate new sales, but to create something that is necessary to drive the growth of the company in the future.

We created the watchwordd "TANOSHIMETARU" and proceeded with STATEMENT DESIGN.

ブランド立ち上げのきっかけを、
ユーザーへのメッセージとして編集
板金業で培った知識や技術が
生かされたプロダクトから、会社も一緒に伝わるべき
「トリパス」という会社も知名度が向上し、
「トリパスブランド」の価値が向上
ブランドの成長とともに、
良い製品をつくるため自社技術も向上する好循環

わたしたちは金属加工のプロ。メタル製品のプロです。
技術という魂と、デザインという血肉で、
新しいアイテムをプロデュースします。
金属といえば、硬質で重いイメージをお持ちかもしれない。
でも、ホンモノの良さは時代を超越する。
古くさくてつまらない製品はつくらない。
合言葉はタノシメタル。
トリパスは職人と革新のメタルブランドです。
まずはアウトドアのカテゴリーから、熱く、楽しくします

CREATIVE WORK

製品の強みは、
金属加工の技術を生かした製品ということ。
ブランド立ち上げ当時は、その成り立ちが
ユーザーに伝わる世界観をつくり、
ビジュアルを制作していきました。
ロゴは鉄を組み合わた意匠、そして無限に展開される形状です。
キービジュアルは、実際に鉄で背景をつくり、
TRIPATH PRODUCTSでしか作ることができない
キービジュアルとなりました。

The strength of the products lies in their utilization of metalworking technology.
At the time of the brand's launch, we crafted a worldview and visuals intended to convey the brand's origins to users.
The logo is designed to combine iron with an infinite number of shapes.
For the key visual, we actually fabricated the background out of iron, making it a key visual that could only have been created by TRIPATH PRODUCTS.

ブランド
第1段階

2019 - 2020

立ち上げ当初は、ブランドの発信とともに、
TRIPATH PRODUCTS自体のブランディングと、
何か新しいことに取り組もうという
自社内へのインナーコミュニケーションを
意識したブランドサイトを制作。
初期のブランドキービジュアルも、
この時期に職人たちとともに工場でつくりました。

InstagramやTwitterといったSNSから
ブランドが広がっていった背景もあり、
スマートフォンのユーザーを中心とした、
アプリケーションのようなUIを設計しました。

ブランド
第2段階

2019 -

ブランドの成長とともに、プロダクトの数の増加や
アウトドアというカテゴリーからの拡張に対応し、
そして商品とブランドが一体となって伝わる
プランにシフトし、ECサイトとブランドサイトが
一体となったWEBサイトへとリニューアルしました。

主な掲載誌

  • ・GO OUT(2023年3月、4月、6月号)
  • ・Camp Goods Magazine[キャンプグッズマガジン](2023年2月号vol.28)
  • ・BE-PAL(2023年2月号)
  • ・北海道情報誌 HO[ほ](2022年11月号)

イベント

  • ・FIELDSTYLE JAMBOREE(2022年11月)
  • ・OUTDOOR DAY JAPAN(2023年4月東京、6月札幌)
  • ・PURVEYORS SHOW(2022年10月、2023年4月)
  • ・WHAT WE WANT CAMP 2023(2023年6月)

TRIPATH PRODUCTS
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IMPROVIDE

2022年の寅年から、新春限定商品として 干支をモチーフにしたプロダクトを一緒に開発。
第一段の寅年は、アウトドアの他に日常でもつかえる鍋敷。 第二段の卯年は、アイデアから一緒につくり、ギアとしても有孔ボードにも使えるフックを制作。 まずはアウトドアのカテゴリーからスタートしたブランドは、 次の立ち位置を考え、プロダクトの方向へとシフトしはじめています。

Starting in the Year of the Tiger in 2022, we are collaboratively developing New Year's limited edition products featuring motifs inspired by the Japanese zodiac.
The first product, for the Year of the Tiger, is a pot stand that can be used both in daily life as well as outdoors.
The second product, for the Year of the Rabbit, we collaborated based on the idea of creating a hook that serves as a practical gear piece and can also be used on a perforated pegboard. The brand, which started out in the outdoor category, is currently exploring its future direction and is transitioning toward a product-focused approach.

NABESHIKI -2022寅-

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